ささら板を使って建具に挑戦

アルミドア並みの価格でヒノキ、スギの無垢板戸

スギやヒノキの無垢板で玄関ドアを作ろうとすれば、木を柾目取りして水分含有率6%程度に乾燥させた無節の原板をつかいものというのが建具の常識でした。そのため、建具用の木の価格は立方メートル当たり100万円から400万円もします。

無垢の扉は時代と共に風格が増してくるのですが、値段が高くなるので一般住宅で使うのは庶民の住まいづくりには手が届かないのが現状です。

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継ぎ目での横滑りを止めるべく実を凹凸状に加工したささら板

そこで、単価が柱の価格と同じ程度で手に入る原板を使って、スギ、ヒノキのささら板の扉を作ってみました。

伝統的な框戸(かまちど)を造る技である木をころして差し込む技法を採用しました。金物を使用すると腐れの原因となり、接着剤を使用すると木の収縮と膨張が調整できず板割れの原因になりますので接着剤も釘も使いませんでした。
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継ぎ目での横滑りを止めるべく実を凹凸状に加工したささら板


材料費と加工費、取り付け費まで含めてもねアルミの玄関ドアと同じくらいの金額でできました。
この試作を見にこられた建築士が、ぜひ実際に使ってみたいと要望されましたので、22年の12月に都内の共同住宅改装の現場に納入しました。(写真参照)
結果としては、オーナーにも建築会社にも好評でした。なによりも嬉しかったのは、回りのマンションには空室が目立つのに、ここは完成と同時にすべての部屋の入居が決まったことです。

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共同住宅の玄関ドアに採用された
ささら板のドア
スギ板製(框部はヒノキ)



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 厚さ40ミリのスギ板とヒノキ板とを交互に組み合わせた玄関ドア試作品