大地震で柱がわん曲しても耐圧強度をたもつ「ささら板壁」

代表的な耐震補強の方法は2つあります。一つは筋交いなどの斜め材を用いてゆれを止める方法です。もう一つは、構造用のハードボードを柱に釘止めする方法です。実際に試験をしてみますと予期せぬことがわかります。

【試験1】

「写真1」は筋交いの構造壁にマグニチュード6.0程度の振動を与えたときの様子です。筋交いプレートを止めているビスの約半分が浮き上がり、筋交いにはビスの並んでいるところから板目にそって割れが入りました。たった一回の振動を与えただけでこうなるのですから、余震が続けば耐震補強の役割を全く果たさなくなります。

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【試験2】

次に24ミリ厚の構造用合板をN75の釘を150ピッチで止めた試験体を使った壁面せん断性能試験を行いました。「写真2」は変形角度0.06rad,せん断圧力37KNのときのせん断面です。構造用合板の釘はねじ切れ、耐力壁としても機能はゼロになってしまいました。

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板倉壁の家は豪雪地域でよく見かけます。2メートルをこえる積雪にも耐える強度を持っているからです。板倉壁の家が表層雪崩にあっても壊れずサイコロのように回転しながら押し流された例もあります。

【試験3】

105□の柱を用いて両面枠補強ささら板壁の壁面せん断性能試験を行いました。
「写真3」は変形角度0.05rad,せん断圧力65KNのときのせん断面です。【試験2】の2倍の圧力が加わっています。
横からの強い圧力で柱は弓のように曲がりました。ささら板壁は一枚の面材のよう圧力を吸収しながら変形しましたが座屈は起きませんでした。そして圧力を開放しましたら復元していきました。

ささら板壁は壁面全体に圧力を吸収する免震構造ですから、筋交いや合板を用いた剛構造の耐力壁のように瞬間的な破断や座屈が起きにくいと考えられます。また、たとえ倒壊してもペシャンコにつぶれることは少ないといえます。

ささら板壁は圧縮強度の強い板倉壁に高耐震性を持たせることができました。

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